自分の容姿を言い表せと言われる場面を想像してみてください。もし自分の美しさについて、他人に説明するよう求められたら?苦労するのではないでしょうか?私だったら、きっと四苦八苦します。私は自分を美人とは思いませんし、正直に言うと、鏡を見ることさえ嫌いです。時々、自分は日本で生活していてラッキーだと思うこともあります。なんたって、顔の半分を白いマスクで覆っていても“アレルギー”だからって言い訳できますものね!

2007年、Doveの”Evolution”が、Cannes Lionsでグランプリを受賞しました。この作品では、広告と商品そのものが美しく見えるようビューティ広告制作の際に日常的に行われている事、言い換えれば、誇張し、虚偽をする様子が描かれていました。とてつもなくパワフルな広告で、20年この広告業界にいる者として後ろめたさを感じました!

Doveの最新キャンペーン“Real Beauty Sketches”にはそれ以上のものを感じました!!きっと自身の美しさについての考え方、感じ方が変わってしまいます。

この作品では、FBIでトレーニングを受けた似顔絵捜査官、Gil Zamoraが、カーテンの後ろに隠れた7人の女性を描く様子を見ることが出来ます。彼は、彼女たち自身による容姿に関する説明だけで絵を描いてゆくのです。彼女たちはそれぞれ、彼とのセッション前に、理由も分からないまま知らない他人と一緒に時間を共にさせられていました。似顔絵捜査官は、その人物の説明を元にした彼女たちのスケッチもしていました。

そして結果は?WOW!!人が必要以上に自分に厳しいことが分かります。

これを見たときの衝撃はすごいものでした。このアドバータイザーがやってのけたのは、ただ商品を売る為だけの“広告”ではなく、社会に変革をもたらすようなことだったのです!このようなことはそうは起こりません!最近は、消費者の関心を得ようとCorporate Social Responsibility (CSR) 社会的責任のあるメッセージを広告に組み込んでくる企業が多くありますが、目標に及ばないことが多々あるようです。時にあまりに無理やりで、作られた感があって、嘘っぽくて、今の社会的責任をアピールするブームに便乗した感じがするのです。日本では、この点エコに関心が偏っている気がします。

The Dove Real Beauty Sketchesキャンペーンは、女性たちが自分を再評価させようとする試みです。

Doveによると、“女性は自分のこととなると最悪の批評家です。世界中探しても自分が美しいと評価する女性は4%しかいないのです。Doveは、美しさが、不安ではなく自信の元となるような世界を作りたいと思っています。そこで私たちは、このような強制的な実験でもって、容姿に関して、自分と他人ではどれだけ評価に隔たりがあるのか向き合ってもらおうとしたのです。”

実験全体はこちらから見られます: http://dove.com/realbeautysketches

http://realbeautysketches.dove.com

このキャンペーンは、きっと世界中の広告祭で大きな話題になるだろうと思っています。

もし、世界中の女性たちがもっとこのメッセージに触れる必要があると感じたならば、沢山の人とシェアしてください。