およそ60年前に分離独立して以降、インドとパキスタンは両国に広がる敵対心からなかなかストレートなコミュニケーションが取れていない状態です。核戦争にまで及ぶ寸前だった1999年のカルギル紛争を含む、3つの大きな戦争も起こりました。また、パキスタンの陸軍情報部は反インドのテロ組織を支持しているとインド側から非難されており、両国の世論調査では互いの国への深い不信感や・恐れが顕著に見られます。

こういった背景事情の中で、多国籍ブランドであるコカ・コーラはこの2カ国を結ぶユニークでとても美しい平和なキャンペーンを行いました。

3月に行われたこのキャンペーン。ハイテクなコカ・コーラの自動販売機を一つはパキスタンのラホールにあるショッピングモールに、もう一つはインドのニューデリーに設置しました。自動販売機の正面にはタッチ動作で動く巨大な3Dスクリーンがあり、両方の自販機はこのスクリーンで繋がっています。この2カ国間を繋ぐ自販機を使い、モールに来た人々は手を合わせたり、ピースサインをなぞったり、ダンスをしたりなど互いにコミュニケーションをとりました!

まさにジョン・レノンの”Imagine”の歌詞にぴったりのキャンペーンです!
以下、”Imagine”の歌詞です:

Imagine there’s no heaven(想像してみて、天国は存在しないと)
It’s easy if you try(それは簡単なことだよ)
No hell below us(僕達の下に地獄はない)
Above us only sky(僕達の上にはただ空があるだけさ)
Imagine all the people living for today(想像してみて、全ての人が今日を生きているだけだって)

Imagine there’s no countries(想像してみて、国が存在しない世界を)
It isn’t hard to do(それは難しいことじゃないよ)
Nothing to kill or die for(何かのために殺すことも死ぬこともない)
And no religion too(そして宗教もない)
Imagine all the people living life in peace(想像してみて、全ての人が平和の中で暮らす世界を)

You, you may say(君は僕のことを夢想家だというかもしれない)
I’m a dreamer, but I’m not the only one(でも僕はたったひとりじゃないよ)
I hope someday you’ll join us(いつの日か君も僕達に加わって欲しい)
And the world will be as one (そして世界をひとつにしよう)

Imagine no possessions(想像してみて、個人の持ち物がない世界を)
I wonder if you can(それはちょっと難しいことかもしれない)
No need for greed or hunger(奪い合う必要も飢餓もない)
A brotherhood of man(人は皆、兄弟なんだ)
Imagine all the people sharing all the world(想像してみて、全ての人が世界を共有することを)

You, you may say(君は僕のことを夢想家だというかもしれない)
I’m a dreamer, but I’m not the only one(でも僕はたったひとりじゃないよ)
I hope someday you’ll join us(いつの日か君も僕達に加わって欲しい)
And the world will live as one(そして世界をひとつにしよう)